暮らしの断片・古きものこそ新しき

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これ、なんに見えますか。
ヒント、古い古い子供のプールです。20年以上経ってます。庭の隅に置いてます。
雨水がたまり、杉の葉っぱが浮かんでます。



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書斎に香りを放つカリン。
背後の書棚に、青い表紙で『啄木詩歌集』というのがあるの、わかりますか。これは中学生のころ買ってきて、のめり込んでしまい、以来半世紀もの間、手放したことのない本です。開くともう、どのページにも手垢や書き込みがいっぱい。一首一首に、折々のぼくの悲しみが貼りついています。
喜びにひたっているとき、啄木を開くことはないんですよね。悲しみに沈んだとき、手にとりたくなるのが啄木。
だから啄木は、すっかりぼくの旧友になっちゃいました。



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見ての通り、オルゴールとアンパンマン。取り合わせの妙というか、アンバランスそのものというか。
両者の架け橋は、3歳の孫。オルゴールの響きが気に入っていてしまい、アンパンマンで遊びながら、何度も何度も「かけて、かけて」とせがむのです。
オルゴールの側面に書かれている言葉。
 I have an old record.
 Time it was, and what a time it was …….
 Yes, preserve your memories.



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庭に転がっている犬小屋。雨に打たれ、泥に汚れたまま。でも、何としっかり立っていることか。
マリーという、この夏、猛暑に堪えきれずに死んでいった老犬のもの。
このマリー、そもそもは、父と母が飼っていた。
7年前、わずか数ヶ月のうちに相次いで世を去った父と母に代わり、ぼくたち夫婦が引き取った。
ついにマリーも去り、その上、犬小屋まで片付けてしまったのでは、なんだかあまりに空しい。マリーの生き様が目に浮かぶかぎりはと、放置しているのです。
古きものこそ新しくあれと。



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最後はブリキの如雨露。時代物です。
かつて、職人の町に住んでいたころ、わが家の向かいはブリキ屋でした。子供のぼくには、ブリキ職人の仕事はまさに錬金術。飽かず眺めていたものです。
ブリキ板の上に赤鉛筆で直線や曲線を描き、線に沿ってブリキばさみで切っていく。次には、それを曲げたりゆがめたり。継ぎ目はジュジュッと溶接する。こうしてできたいくつもの部品を、今度は一体化するために、また溶接する。
気がつくと、ぼくの目には想像もできなかった芸術作品が仕上がっているのです。
この如雨露も、きっとそうした職人の手になる芸術品。

(2010/12/12)

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