e-TaXで確定申告。

毎年やっている青色申告を、今年は初めてe-Taxでやってみた。去年までと同じく紙の書類を税務署に持って行ったので別に問題はないのだが、紙の書類だと所得控除が今年から55万円に引き下げられ、e-TaXだと減額されずに65万円のままという政府の宣伝文句に踊らされ、e-TaXに乗り換えたのだった。

e-TaXで申告するには、事前にマイナンバーカードを作っておく必要があり、しかもそのマイナンバーカードを読みとるためのカードリーダーまで買っておかないといけない。安いものだから大したことはないとはいえ、カードリーダーメーカーを儲けさせる政策に思えてちょっといやな感じがしたのは事実だった。

そうした準備作業を去年の夏までに終えておき、いよいよ昨日、初めてe-TaXで申告した。

初めてだから、思いのほか手間取った。コンピューターやインターネットの扱いには慣れているはずの私だが、国税局のウエブに載っている手続きの説明がわかりにくい上に、いくつかのソフトをダウンロードしないといけないことにもなっている。安易に言われるままにダウンロードサイトに飛んでダウンロードして、はたしてよいものかどうか、ちょっと不安な気持ちになったのだった。

まあともかく、言われるままの手順に従い、なんとか申告を終えたのではあった。終えてみると、要はこの手続き、これまでの紙の書類を電子版にして送信する、単純に言えばそれだけのことだった。なんだそんなことだったのか。

しかもe-TaXを利用すれば、これまでなら添付して提出しないといけなかったいくつかの書類(年金や原稿料等の源泉徴収票、健康保険の支払証明書、地震保険の証明書など)を提出しなくてもよくなって、自分で保管しておくだけでよいのだという。

これは手間が省けてありがたい。

一度経験してしまえば、来年からは楽々できると思いはしたが、気になったのは、コンピューターやインターネットの扱いに慣れていないお年寄りや小さな商店主などが、はたして国税局の説明通りに正しく手続きできるだろうかということだった。

説明文には一種の専門用語と呼ぶべきものさえ含まれている。たとえば単純なものでいえば「ダウンロード」。コンピューターを扱いなれた人にとっては何でもない日常用語だが、これがはたして誰にとっても容易に理解できて、正しく処理できるものかどうか、少々疑問な気もしたのだった。私の妻はなんとかワープロソフト程度は扱えるのだが、はたしてダウンロードの意味を理解して、ソフトのダウンロードと実行を一人でできるだろうかと考えると、少々首をひねらざるをえないのだ。いつもその手の処理は私が代わりにやってきたのだから。

これから大人になってくる若い世代の人たちなら問題はないだろう。コンピューターもスマホもインターネットも、十分使いなれて大人に成長するであろうから。

問題は、私のような団塊の世代や、その上の世代の人たちだ。さいわい私は大学時代から(50年以上も前から)コンピューターを専門にしてきた人間だからコンピューターアレルギーはない。だが大方のこの世代の人たちは、コンピューターなど触ったこともないまま青年になり、壮年になり、場合によっては老年にさえなったであろう。その人たちが取り残されたり、不利益をこうむったりすることのない世の中であってほしいと、e-TaXの処理をしながらつくづく思ったのだった。

(2021年2月20日)


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