テーマ:短歌

麦,菜の花,桜。よりも雑草

 今,田園は伸び盛りの麦の緑と,春の光そのものともいえる真っ黄色な菜の花とに,視界の限りをおおい尽くされています。それに加えて桜が満開になりました。まさに春爛漫です。  爛漫は長くは続かないのが世の常。散歩をしていて,色彩豊かな花々の彩りに胸躍らせる一方で,散る日の悲しみを早くも感じてしまう,いやな人生体験者になってしまいました。…
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静止映像

蕭条と雨は光りぬわが明日の今日に似ざるを願ふ夕べに 靄深き夕べの雨よあるときは流星群のごとく輝け 心満ちず熱波のごとき彩りの雨かたはらを流れゆくとも 今日が明日を生むとは知れどわが道の鋭角に折るるを願はぬ夜なし わが肉のC・P・Fe汝はいかな巡りの果てのわが肉なるぞ 公園に透明にして裸体なる冬の桜の紅きを抱…
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寒冴え・桜

 寒冴えやかの日の焦がれ夕暮のぬるき微風が今日われを透き  何となく物憂きことよ五十路にて高架道路の下陰を行き  叫ばずとも逃げはせぬぞよ今日よりはわれ五十なり座して目つぶる  遠き日にわれ算へにき五十歳そは世紀末嗚呼まことなりき  ここにかく物思ふ我がゐることと時空が全き無でありしことと  重信の堤に集ふ…
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青の文字盤

湧き出でて泡立ち落つる川の瀬にわがまどろみの時をとどめむ 緑濃き草芽打つ雨橋脚をしなり打つ雨肉打つ雨よ 雨の午後パームツリーの国道に濡るるは雀とわが精神と ひた走る冬枯れの道たれぞ知る永劫回帰の夢のたゆたひ 川中になにやら白きものあらん今日のおのれの禁欲のごと 七日たち腐れの色に変じたるわが屍に青の文字盤 …
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コスモスの記憶

たまゆらの虫の命を小指もて葬り去らん美のきはむ夜は 捕らへたる虫を指もてはじき捨つ夜のガラスに嗚呼われ映じ 指間より逃れし虫がシュレディンガー方程式をひた食らひをる アンテナに鳩鳴く午後のサーカス馬無心に食へよ飼い葉と時と 薄闇の公園に鳩の墓掘りぬ水子なりにき子の影抱きて 月に向き唾を吐きゐる少年の明るき影…
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ミ ク ロ の 律

日と陰ととく転びゆく午後を汝はミクロの律を守りゐるらし 星ひとつ冴えわたりゐて大湖を果つる路なく巡りをる夢 人らみな静けき眠り惑星にさんざきらめくひかり満つるも 北に飛ぶ鳥よ今宵は視神経一本の冴え遠引きゆくや あふれたる計算屑に実らずて倒れし己が屍を見る 少年の鳴らすピアノは地を生みし神の決意のごとく濡れを…
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青光

悲しみを於かむとて来し葦原に風さはさはと少女を運ぶ 涸れ原に光を抱かば三羽四羽鴉降りきて時を食みたり ひと世なる夢ぞ白鳥逃げ処なき宴の夜の我に舞ひこよ 枯れ落ちし一葉を握る熱き掌がいのちを揺する鎮魂に冴ゆ 死なばいま眼裏に青き光立ちいずくに君よ導きくるる 宵闇にくすぶる燠に子と立ちぬ言葉なき間に起きし青き火…
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