ハローワーク、最後のおつとめ。

この春退職し、自由を謳歌してきた。
ぼくにとって、自由こそ大事。お金よりも何よりも大事。それがあれば、もう何もいらない。

そう思っていたのに、ある日、「雇用保険(失業保険)は権利だから、受け取ったらいい」と、友人にそそのかされ、9月に手続きをとった。ぼくの場合、受給は90日とのこと。
受け取るには求職活動をしているという実績が必要。実績とは、「月に最低2回、ハローワークに通って、求人情報を検索すること」。
で、3ヶ月間、ハローワークに通った。毎月2回。
「通った」と言っては叱られそうだが、ぼくにとってこれは、ハローワークに愛着をもつに十分な回数だった。けっこうなハローワーク通になった。

毎回、2,30分、検索コンピュータに向かい、求人情報を調べる。大半は、即パスだが、興味をそそられるのもある。
これというのがあれば応募してもよい、とまで思ってはいたが、決断にいたるものはなかった。

そして今日、ついに最後のご奉公日を迎えた。
いつものように2階に上がって給付の手続きをし、今までならその足で1階の検索コンピュータに向かうところを、係員から、
「今日で終わりです。この受給資格者証はもういらないのですが、年度末までは何か必要になることがあるかもしれないのでとっておいて下さい」
そう言って、受給資格者証を返された。見ると、最後の欄に「支給終了」のゴム印が押されている。冷然たるお払い箱の宣告だ。

通うときにはいつも手にしていた受給資格者証。不要になったからといって、棄てるわけはない。ぼくにとって、生涯の大切な記念品だ。人生の通過点の記念として、いつまでも大事にとっておく。

おそらくハローワークを再び訪れることはないだろう。

なれ親しんだお前を去るのがなんだか妙に寂しかったよ。
人生の暮色を見るようで、寂しかったよ。
35年間勤めた学校を去るときよりも寂しかったよ。

(2010/12/21)

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