セミ異変。ついでにツバメ

 自分の体験やわが家の周辺環境を一般化することはできないが、この夏、不思議にヒグラシの「カナカナカナ」を聞かなかった。いまだに聞かない。
 昨日初めてツクツクボウシを聞いた。ツクツクボウシも例年より遅い。鳴き方も変だった。「ツクツクバウバウ、ツクツクバウ」と聞こえる。これを繰り返す。あるいは生まれたばかりのツクツクボウシで、世慣れていなかったせいかもしれないが。
 セミの世界に少し異変があるのかという気もする。
 というのは、わが家の周辺(あるいは西日本全体)では最も多いはずのクマゼミが、この夏はやはり少なかった。わが家の庭のクロガネモチの木は、その根元がセミの繁殖地で、例年なら何十個ものセミの穴ができ、木の幹や葉っぱの裏にはまたそれと同じくらいのセミの抜け殻が貼りついているものなのに、今年はなぜかまったく見なかった。
 孫が来ると、菓子箱いっぱいにセミの抜け殻を収穫することができた。それが今年は皆無だ。
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 いつも犬を散歩させる並木道の桜の木には、ひょいと見上げると恐怖を感じるほどに、いたるところにクマゼミがじっと動かず貼りついていたものだ。特に探さなくても、一目で十匹くらいのクマゼミを視界に入れることができた。中には這い上りつつあるのもあるが、たいていは不思議に動かず、手でつついても動かないのではあった。セミの集団自決の場かと恐怖を覚えたことすらあった。
 それも去年までのことだ。今年はそれすら見かけない。
 なんだか変だ。

 今年、わが家の周辺ではツバメが多かった。これは事実だ。一般には、ツバメが減っていると聞く。しかし、そんなことはない。昼間、仕事をしながら書斎の窓からふっと外を見ると、四角く区切られた窓枠の視野の中をしばしばツバメがよぎるのを見た。
 散歩をしていても、ツバメの超高速低空飛行にしょっちゅう遭遇した。地面すれすれ、5cmか10cmのところをかすめて飛ぶ。猛烈なスピードでそばをすり抜け、上下にも左右にも、スピードを落とさず、瞬時に進路を変える。ツバメの飛行能力は天下一品だ。もちろん彼らは、その優れた動体視力で、ぼくなどには目にも入らぬ小さな虫を瞬時のうちに口にしているのであろう。
 今年は子ツバメもたくさん孵った。巣立ってしばらくは、そのぎこちない飛び方で一目で子ツバメだとわかる。見た目は親と同じでも、やや小さく、ひ弱だ。その分、羽根の色が黒光りして、みずみずしい。それが必死に飛んで、虫を食べている。けなげなものだ。
 巣立ってもしばらくは親と一緒に暮らしているのがわかる。が、やがておそらく離れていく。親子は互いを肉親だと認識しなくなる。
 9月に入った今の季節、いつの間にかツバメを見かけなくなっている。みんな南に帰っていったらしい。子ツバメにとっては、帰るというよりは、初めての地への旅立ちだ。向こうに着けば、本能がそこをふるさとだと感じさせるのだろうか。不思議だ。
 たぶん今ごろは南の地で暮らしている。
 と思ったが、果たしてそうだろうか。こんなに早く南へ帰還するのだろうか。少し早すぎる気がする。ツバメはひと夏に二度繁殖するとも聞くから、もう少し様子を見よう。

(2012.9.3)

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